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珍客万来

2010.11.12.Fri
別の課の職員が「torakoさんいますか」とやって来た。
お客さんがわたしを訪ねて来たのだと言う…が、なんか様子が変だ。
ドアを開けて見ると、おじいさんがこちらをものすごい形相でにらみつけている。
えー、誰だっけ…。
「じ、じゃあよろしくー」と言って、その職員はソッコー逃げて行った。

名前を聞くと、「ワシの名前を知らんのか」と怒り出した。
「だって知らないんだもーん」と思いながら、とりあえず名前を聞き出して、思い出した。

1ヶ月半くらい前に、うちの課に、外から電話がかかってきたのだった。
うちの課で所管していた国際会議の開催期間について聞きたいというので教えたのだが、その時のおじいさんだ。
「お名前をお聞きしたい」と言われたから名乗ったのだが、そんな些細なことを1ヶ月半経って思い出すとは、たいした記憶力だ。

脳内に独自のワールドが広がっている人で、
・貯金が5000万あって、銀行にカネを借りてくれと言われて困っている
・乃木ナントカさんだか東郷ナントカさんの子孫
・その他政治的にエラい人がいっぱい知り合い
…という話を30分くらい聞かされたのだった。そうだそうだ、思い出した

こりゃあ変なのにつかまっちゃったよー。
ここはおとなしく話を聴くしかないか。

とりあえず打ち合わせテーブルに案内し、座ってもらった。
暴れる様子はないが、とにかくとても怒っている。

まわりもすっかりしんとしてしまい、じっとこちらの様子をうかがっている気配が痛いほどよく分かる。
みなさん信じてください。わたしはこのおじいさんとは一切関係がないんです。

相変わらず話がめちゃくちゃで、わたしなりに聞き取ったことをまとめると、
・さっきそこで○翼に殴られた
・だから明日死ぬかもしれない
・とりあえず県警に文句を言いに行った
(付き合わされた県警さんもご苦労様でしたね)
・ちなみに自分は源頼朝だか源義経だかの末裔
(あれ?こないだは「乃木ナントカさんの」って…)

そして、
「市立病院に行ったら、オマエが出した命令のせいで診察を拒否された」
と言いがかりを付け始めた。

ははあ、さてはこのおじいさん、たぶん診察代を払ってないな…しょうがないなあ。
(たぶん「そっち系」の病気で、病院にかかっているのは事実なのだろう)

「オマエは自分が出した命令も忘れたのか」
「いえいえ、わたくしのような下っ端なぞ、
 命令を出せるような権限はございませんで」
「何をっ!自分で命令しておいてすっとぼけるとは」
「いやーすみません、忘れっぽいもので。
 ちなみに、その命令書とやらを見せていただけますか」
「全く…オレの部下ならオマエはとっくにクビだ…ぶつぶつ」

「おじいさんこそ、わたしの部下ならとっくにわたしがクビにしてますよ」
と思い、ニヤニヤしながら「命令書」が出てくるのを待っていたところ、

「どうも、上司の○○です」と課長がわたしの隣の席に座ってきた。
なんと!これからおもしろくなるのにジャマが!
(もちろんジャマしに来たわけではなく、助けに来てくれた)

すると、おじいさんの態度がすっかり変わったではないか。
エラい人に対応してもらって、自尊心が満足したようなのだ。

クレーム対応の基本は
「場所を変える」「時間を変える」「人を変える」
だと言われているが、まさに今その効果を実感した。すばらしい!

そして、話題も
「ワシは国際的な陰謀に巻き込まれ、今まさに北○鮮から命を狙われておる」
と、すっかり別の話に変わってしまった。

うちの課長、無神経というか図太い人なので、そんな虚言には全く関心を示さず
「それで、ご用件は」
と無表情に言い放った。

ええー、身もふたもないじゃーん

しかし、しばらくやり取りするうちにおじいさんはすっかり上機嫌になり、最後には
「私の勘違いでした。いやはや面目ない。
 torakoさんにも申し訳ないことをしました」
とあっさり帰って行った。

「torakoさんのこと、ずいぶん気に入ってたな」
「なーんかね…好かれちゃいましたね」
「季節の変わり目だし、またご指名で来るかもよ」
「えー、勘弁してくださいよ…ま、その時はまたフォローお願いします

でも、まずは市立病院にちゃんとお金を払って(?)診てもらって来てください。

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