スポンサーサイト

--.--.--.--
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

律儀

2007.10.13.Sat
うちのカイシャでは、市民ニーズ調査のようなこともやっている。
わたしの部署でも3年にいちど、ある行政サービスについての満足度を調査することになっていて、先日3000人のお年寄りにアンケートを発送したところだ。

わたしもアンケートの仕事は何度か経験があるが、今回は「お年寄り」というところがミソだ。



アンケート発送の翌日から、電話がじゃんじゃんかかってきた。

「手が震えて書けないんだけっども、家族にダイシツ(代筆)してもらってもいいのスか?」

「主人宛てにアンケートが届いたんですけど、主人は3日前に急死したんです。どうしたらいいですか?」

「おらいのずんつぁんさ寄こさったけど、すっかりボケつまってハッパリ分がんねんだど。ほいなこと、アンダんどこで調べて分がんねのスか?」
(訳:うちのおじいさん宛てに寄こされたけど、すっかりボケてしまってさっぱり(物事が)分からなくなってしまってるんだよ。そんなこと、(送る方の)あなたのところで調べたら分かるでしょ)

質問あり、苦情あり…1つ言えることは、お年寄りはみんな律儀だということだ。
わたしなら、自分で作っておいていうのも何だが、こんな面倒なアンケートは読まずに捨てるけどね。
電話をかけて来るということは、ちゃんと答える気があるということだ。
どんなにありがたいことだろう340



ひととおり電話をさばいて、やれやれと思っていると、またおじいちゃんから電話がかかってきた。

「うぢのツツ親に届いたんだけんども、自分では書けないっからしゃ、ワダスが代わりに書こうと思うんだけんど、読んでも意味が分からないのっしゃ」

何ですって!
こんなお年寄り(声の印象だけだが)がさらにお年寄りを介護しているなんて…。
老老介護の現実を目の当たりにし、愕然とした。
そんな苦労をされているお年寄りに、あんなできの悪いアンケートを送りつける、できの悪いtorako…。

「ええ、ええ、分かりにくいアンケートですみません466
 どんなことでもお聞きください」

そして、1問1問聞かれるがままに教えること40分46

「…おねーちゃん…悪いけど、ちょっと便所さ行ぎてくなったんだわ。1回切っからね」
がちゃっ。

係の人が、いっせいに顔を上げてこちらを見た。
「いや~、torakoさんがんばったねえ。終わったの?」
「いえ、『便所さ行ぎてくなった』ので中断です。
 わたしもこの隙にお手洗いに行ってきますので、またかかってきたらお願いします」


ところが、わたしが席に戻っても、電話は一向にかかってこなかった。
「さっきのおじいちゃんから電話来ないねー」
「もう疲れちゃったんじゃないの」
「まさか、トイレで倒れてるとか…」
「ちょっと!縁起でもないこと言わないでくださいよっ」





…大丈夫、おじいちゃんは倒れていなかった。
さらに1時間くらいして、電話がかかってきたのだ。

「あのね、あのあと自分で読んでやってみだんだけど、最後まで書けたから。
 いろいろ教えてくれて、ありがとうね」

えっ、わざわざそんなことで電話を…?
おじいちゃん、エエ人や415…お父さんともども長生きしてね。

コメント

コメントの投稿

トラックバック

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。